昨年、スーパースター マイケル•ジャクソンが他界しました。 初めての肌の色を乗り越えたスーパーヒーローであった彼の死にはショックを受けた人も多かったのではないでしょうか?
その他界した原因は致死量の麻酔投与による他殺等ともいわれていますが、それ以前に手術用麻酔薬プロポフォルの中毒であったともいわれています。 彼の死によりクローズアップされた新しい薬物中毒の形「処方箋薬物中毒」が今、問題視されています。
マイケルが摂取していたプロポフォルは鎮静薬として医療分野に使われる処方箋薬でありディプリバンという商品名で発売されています。 これは、れっきとした医療で使われる処方薬なのです。
またPLAY BOY の元プレイメイトでありビリオネアと結婚して一躍有名になったモデル、女優である アンナ•二コール•スミスも処方箋薬の取り合わせが原因の死亡であったと伝えられています。
将来を期待されながら若くして突然この世を去った俳優 ヒース•レンジャーも処方箋薬物中毒であり 処方箋薬の取り合わせが死亡の原因といわれているのです。
いずれも皆 睡眠剤、抗うつ剤、抗不安剤、抗ヒスタミン剤、抗てんかん剤、頭痛薬等を国が認めたしっかりとした医師が薬を処方しておりざっと名前を挙げると、抗うつ剤のロラゼパム、クロナゼパム、ロラゼパム、オクサゼパム、ダイアゼパム、抗不安剤のジアゼパム、などなどここまでくるとほぼカタカナのオンパレードで何のことやらわからなくなるのですが ようには 心を落ち着かせたり、不安を取り除く効果を求めた上での処方をなされているという事があげられています(薬の説明は下記にまとめてのせておきます)
ヒースレンジャーに至っては不眠症にかかっており睡眠導入剤のアンビエンを服用しておりさらに複合された処方箋薬、オクシコドン、ハイドロコドン、ダイアゼパム、テマゼパム、アルプラゾラム、ドクシラミンをはじめとする処方箋を摂取し死亡した際は報道によると6種類の処方箋薬を同時に摂取したことによる中毒死に至ったといいます。
女優ブリタニー マーフィも昨年末に処方箋薬物中毒死を起こしており 寝室からは不安神経症やうつ病の薬のほか、糖尿病の症状に使われるカルバマゼピン このほかにも強い鎮痛剤と抗生物質、高血圧用の薬、抗けいれん薬、抗炎症薬とビタミン剤が十数種類発見されています。
これらの処方箋薬物中毒者はもともと神経症、うつ病やアルコール依存症、人格障害、慢性の痛みなどの基礎疾患を持っているケースがほとんどで、その治療の過程で、次第に服薬量が増え、乱用・依存になるケースが多く、 昨年の多くのハリウッドスターの処方箋薬物中毒死などはまさにこの典型といえるのではないでしょうか?
スターに昇り詰めた後に手にした虚無感や孤独感、トップでいる重圧などにより不眠症や神経症に悩むケースが多く、主治医である医者から睡眠剤、抗不安剤などを処方され、始めのうちは極めて有効なこの薬剤も、体内に薬剤に対する耐性が生じるとしだいに効かなくなっていくといいます。
恐ろしいのは一度できあがった治療薬の乱用・依存から抜け出すことは容易ではないということがいわれており「乱用を止めるための強い意志を持つ」といった方法では、一般には乱用を止められないといわれています。その理由として急にその服用を中止するとリバウンドとして頭痛、悪心・嘔吐、低血圧、動悸、睡眠障害、渇望(強い薬物欲求)、不安、不穏、全身の震えや発汗、幻覚(幻聴、幻視、幻触など)、発熱、けいれん発作などが引き起こされるという身体的依存を伴うという点であり、それらの症状を抑えるためにまた処方薬に手を出してしまうというサイクルに陥るのです。
この処方薬依存の背景には、「医療依存、専門家依存」という問題も含まれており、何の疑いもなくかかりつけの医師の処方箋を受け入れてしまうことや処方箋をだす医師や薬剤師の考え方や長期服用の際の副作用や必要性の知識やモラルなども問われているとおもうのです。
意外にも一般でみると知らず知らずのうちにごく普通の人々が処方箋薬物中毒に陥っているといいます。
特徴として見逃せないのは女性と熟年層、老年層などが多いと報告されており、特に老年層においては多くは加齢からくる慢性的な痛みの治療を日常行っており、鎮痛剤など処方箋薬と接する機会が高く。 本人も気がつかないうちにどっぷりと中毒にはまっているという事実があげられています。そこには日本では特に医者に対する絶対的な盲目的な信頼性という事も原因の一つではないだろうか?
もちろん現代医療にはこのような効果的である医薬品は必需であり、これらの薬により救われた人々の数も計り知れないと思います。しかしながら、その一方では知らず知らずのうちに処方箋薬物依存になっていくケースも多く、気づかないうちに重度の中毒者となっていってるのも事実なのです。
どうやら昨年に他界したセレブリティー達の死から色々学ばねばならないようです。これからの時代は自分の体に摂取する物は自分で知っておく事が大事なのではないでしょうか?
プロポフォール
主な用途は医療分野における鎮静薬としての使用である
心臓および血管系に対して抑制効果を有するため過剰に投与した場合心拍数、血圧の低下を招く。呼吸抑制作用があり呼吸が不十分に、あるいは停止することがあり、十分な監視下で使用されなければならないとある。
抱水クロラール
沈静、催眠、抗けいれん作用があるため、バルビツール酸系とともに睡眠薬として用いられる。
安全域が狭く依存性も強かったため、より安全なベンゾジアゼピン系睡眠薬の開発によりそれらに取って代わられ、現在では睡眠薬としてはほとんど用いられない。
ロラゼパム
この薬の効果は抗不安作用、催眠作用、鎮静作用のほかにも、筋弛緩作用を持ち不安を和らげ、落ち着かせる作用があるのでパニック障害や鬱病、不眠症、自律神経失調症、などを中心に幅広く使われる薬である。 副作用は眠気、倦怠感、脱力感、頭痛、集中力の低下
クロザネパム
抗てんかん剤で脳の神経に作用してんかん発作を抑制する事ができ、神経を鎮める作用があるのでよく処方される薬で、倦怠感、頭痛、集中力低下、体重増加、ふらつき、脱力感、失禁、性欲減退などの副作用がみられます
ダイアゼパム
ベンゾジアゼピン系抗不安薬、抗けいれん薬、鎮静薬である。日本国外では代表的な睡眠薬でもあり、(骨格)筋弛緩作用もあるので不安障害や興奮の治療に用いられる 副作用は傾眠傾向、抑うつ、運動機能・協調運動障害、動揺性、めまい、神経過敏など報告される。
オクサゼパム
抗不安薬で 不安解消、パニック状態からの開放、 鎮静・催眠作用 がある
アンビエン
脳の神経を静めて、不安や緊張感をほぐし、気分をリラックスさせる作用から、自然な眠りを誘います。
広く睡眠薬として使用されている「ハルシオン」のようなベンゾジアゼピン系に近い薬です。
比較的安全性が高く、効き目も良いことから、不眠症の治療によく使われています
オキシコドン
アルカロイド系の鎮痛剤の一種。アヘンに含まれる成分のテバインから合成され、鎮痛剤として使用されている
ハイドロコドン
アルカロイド系の鎮痛剤の一種。アヘンに含まれる成分のテバインから合成され、鎮痛剤として使用されている
アルプラゾラム
ベンゾジアゼピン系の緩和精神安定剤、抗不安薬の一種。抗うつ作用も持ち合わせている、いわゆるマイナートランキライザーと呼ばれる薬の一種でもあり、心身症(胃潰瘍・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、自律神経失調症)、神経症などにおける身体症候、ほか不安や緊張、パニック障害、うつ病、睡眠障害に有用性があるが同時に倦怠感、脱力感、集中力低下、眠気、頭痛、めまい、性欲減衰、瞳孔拡大の副作用もある。
ドクシラミン
抗ヒスタミン剤であり、ヒスタミンの作用を抑制する薬品である成分によって抗アレルギー、胃酸抑制の作用を示す
TEXT BY KESO
REFERENCE WIKIPEDIA 赤城高原ホスピタル