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  • Posted on
    2008.12.22
  • posted by kenshin.

現在のアフリカで起こる信じがたい人権侵害問題 ~世界は果たしてフラット化しているのか?~

「発端」
世界がフラット化していると言われているこの21世紀の世の中で信じがたい「人権侵害問題」が発生している
この事件が世の中の明るみに出る発端となったのが2003年 アフリカ コンゴ民主共和国での出来事である
ムブチ族ピグミーの代表族長であるSinafasi Makel氏が国連の先住民フォーラムで驚く事にコンゴ民主共和国政府と反政府勢力を「ピグミーに対する食人行為」で裁く様に訴えたのである。

長い内戦の続くコンゴ民主共和国(旧ザイール)は中央アフリカに位置しアフリカ大陸でも3番目に位置する広大な面積を持つ国であり 首都はキンシャサ 皆さんもよく知る※コンゴ動乱以降 民族対立やエボラ出血熱の発生等不安定な状態にあり 現ジョゼフ•カビラ政権の下 政府はいまだ国内すべてを掌握しておらず 依然として戦争状態が続いている。
そういった中、先住民ピグミー族が政府軍兵士、反政府軍勢力組織の一部の部族から「戦時食」として集団的にピグミーを動物の様に狩猟しそのまま料理し食してるという事実が発覚。 英誌 インディペンデントが報じたもので、国連もこの事実を確認する事となった。

アフリカのピグミーはムブチ族の他、ピムブティ族にアカ族、バベンゼレ族、バカ族、ビンガ族、エフェ族、トゥワ族、ウォチュア族などがあり、アフリカ中央部、中央アフリカ、カメルーン、ザイール、コンゴ、ガボン等の森林地帯に住む先住民族であり他の民族と異なり、10代初めから身長の成長が鈍化する傾向にあり成人男性で約150cm前後の身長であり、これは環境への適応であり密林と言った環境に応じ身長サイズを多世代にわたり減少させてきました。彼らは優秀な狩猟民族であり森林で30~40人規模の集団で生活し、乾季には森林で狩猟、雨期には森林近くで農耕集落で生活を行っています。

ピグミー、ムブチ族代表のSinafasi Makelo氏は「今迄も人々の記憶にある(コンゴ動乱)ジェノサイド、等をコンゴで見ましたが 我々、人間がゲームの動物の様にハンティングされ,人間が人間以下と見なされ食人されると言う行為を今迄見た事が無い」と人道に対する罪とジェノサイドによる罪で国連安全保障理事会へ訴えています。
最低でも犠牲になったのは300人ものピグミーたちであり、このピグミー狩りを行っていた兵士の一部には「ピグミーの肉を食すと不思議な力を授かる」スタミナ食であると信じている者もいるという。
また、兵士らはピグミーの女性に対して性的暴力を加えており先住民擁護団体は国連に対しこのような残虐行為を行った兵士を法的に裁く国際機関を設置する様求めている。

このような全くもって信じがたい出来事が2008年の現在時点でもこのような行為が行われているかどうかは政府も掌握できていない紛争地帯である場所により国連の調査では確認は難しいとの事であるが、戦争や情勢不安により真っ先に被害を受ける者は常に力のないものや女性や、子供達です。現在 世の中がフラット化していると言われている中、ましてやこのような信じがたい反人道行為、人権侵害などが行われているなど、まだまだ平和とは言いがたい世の中に我々ができる事とは何なのでしょうか。


[参考資料 BBC NEWS http://news.bbc.co.uk/2/hi/africa/2933524.stm  ]



※  コンゴ動乱 1960-65に行われベルギーから独立した後に豊富な地下資源の利権、旧ソビエト連邦の部族や共産主義者に多額の軍事援助を出す東西対立等の複雑な絡みつきの中,カタンガ州の白人傭兵部隊と国際連合軍が先頭を行い1963年の国連軍の制圧によりカタンガ州の分離、独立の終了宣言で一応の終了を見るが、1965年アメリカの援助下にモブツ•セセ•セコの独裁政権が樹立する迄不安定な状態が続いた [参考資料 ウィキペディア より]

TEXT : KESO


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