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  • Posted on
    2009.12.10
  • posted by kenshin.

CHILD MISSIONARY







昨今のブラジルではトウモロコシや、サトウキビ等から排出される21世紀における石油に変わる、バイオ燃料(エタノール)の排出国として、近年世界中から注目しされ、瞬く間に経済的にも急成長を遂げ、主要都市を中心にある種のバブル経済となっている。
只、その分経済が発展すると共に、中国ほどではないが、貧困の差がますます加速しているのも現実である。
今も尚、ドラッグや暴力を始めとした悪事でその名を知らしめるブラジルには、その一方で救いの手を求める人も当然ながら多い。それ故に、2,400万人にも及ぶ福音派教会会員と、17,000もの教区が存在するほど巨大な"キリスト教市場"として成り立っている。
数世紀も前から、神童という存在は、世界中に存在し、今も尚崇められているのは周知であるが、 そんな中ブラジルでは"児童宣教師"がビジネスとして大ブレイク中:マネジメントは宣教師の親が担当し、説教は1年365日絶え間なく行われ、彼らに説教してもらうのに2時間で900ドル。説教のたびにポスター製作や雑誌の取材、あるいはラジオでの宣伝といったマーケティング活動も見事なまでに徹底されている。彼らスーパーキッズを呼ぼうモノなら、頭金として彼らのDVDを150枚は買い取る事が成り立っている現実がある。  現金にすれば750ドルは下らない。









そんなブラジルの現実を背に、 まだテイーンネイジャーである神童としてその反面ビジネスとしてどう捉えているのだろうか?
ブラジルを代表する児童宣教師はインタビュアーにこう答えている。

お祈りも説教もしてない時は? なにをしてるの?

神にお祈りしていない時はテレビを見ているよ。本を読んだり、テレビゲームしたりすることだってある。最近、友達のヴァルジールとサッカーとテニスを始めた。彼は僕のテニスの先生なんだ。でも正直言うと、テニスよりサッカーの方が好きだね。だから同じ歳の他の子たちとなんら変わらないよ。みんなより早熟な点を除いてね。

キミのDVDは、出回っているモノの中でも最もよく売れているよね。イイ稼ぎになってるんじゃない?


ココら辺じゃ僕のDVDもイッパイ販売されてるけど、一番稼げるのはその海賊版を作ってる連中なんだ。それから僕はブラジル中で説教している。だから、たくさん稼いでいる一方でその活動には多くの費用がかかっているということも知って欲しい。

えっ? どんな風に?

説教を行うたびにスーツを新調するんだ。宗教的な書物もたくさん購入するし。僕の教育費や食費だってかかる。それから友達のヴァルジールと一緒に、ホントに困ってる子どもたちを助けてる。国や教会からは援助が出ないからね。クリスマスとイースターには、僕らが用意したプレゼントがファヴェーラ中の子供たちに行き届くんだよ。最も貧しい人々を助けたいからね。

人生の目標は?

僕たちは、物質的で悲観的な世の中を生きている。人はみな仕事と食べ物のために生きていて、さらに働くために食べ物を手にしようとする。今の世の中はそんな状態だ。僕はみんなに愛を広めたいんだ。皆の心を解放してあげたい。世界を変えたいんだ。

キミの人生において両親はどういう役割を果たしているの?

母さんは友達でもパートナーでもあるね。もちろん協力者でもあるし、僕を癒してくれる存在でもある。とにかく僕の創造性をサポートしてくれるんだ。僕のやることを全て手助けしてくれるし、神の恵みが僕へと注がれるように、僕がお祈りするところでは一緒にお祈りをしてくれるんだ。










この様なインタビューのやり取りをどう捉えるかは様々だが、 現実は我々、日本人のような無宗教の人種には、少しばかり違和感があるのは事実であるが、 何よりもこの児童宣教師として活動している子供は純粋な心と共にしっかりと、この社会情勢や、自分の取り巻く環境に対して、理解し活動している事に驚かされる。

一方で何よりも、世界中の子供達と何ら変わりえもない,普通の子供である事もしっかりと自覚もしている。
今後、この神童という大きなものを背に、どのような大人になって行くのだろうか? かの、ガンジーやマザーテレサの様に、慈悲の心を全うしいつの日か、世界を揺るがす人物になる事を願いたい。
それにはやはり、取り巻く環境や何よりも、ビジネスを除いた親の愛情が全てであろうと思う。
なぜならば、まだ彼ら彼女らは、沢山の可能性を秘めたテイーンネイジャーだから。
今も昔も変わらず、大人が作り出す勝手な社会情勢によって、多くの子供達の未来は変動する。

無限大の子供の未来は全ては世界中の大人の価値観や、姿勢が問われるのは言うまでもないであろう。






reference VICE MAGAZINE


text by HM


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