高級ファッション ブランドもシーズンが変われば組織形態やクリエイティブ ディレクターの交代などが行いブランドの若返りや、方向性を模索しながらも新しい成功を見つけようとする。
ビジネス的に成功に結びつかなければ即、交代劇が繰り広げられたりと様々なドラマが繰り広げられる。
そんな中、来シーズンのデザイナー陣にいろいろと動きがある様です
Emanuel Ungaro
現在はサルヴァトーレ・フェラガモ傘下にある ウンガロはわずか2シーズンで デザイナー エストレラ アルクスが退任、バルセロナ出身のファションデザイナーでフセイン・チャラヤン、ニナリッチ、キャシャレル、クリスチャン・ラクロワ、エミリオプッチ、プラダなどで働いた経験を生かしたとしてもよっぽど経営陣との相性が悪かったのだろうか?
後任には当初の噂どうりイギリス人のデザイナージャイルズ ディーコンに決定し
その裏方を支えるクリエイティブチームには彼の元恋人でPOP Dazed&Confused誌での成功を手にしたスタイリスト兼エディターで「 LOVE」誌編集長を勤めるケイティ・グランドが参加する事が決まった
ジャイルズ ディーコンは、2004年秋冬ロンドン・コレクションでデビューしたデザイナーである。彼のブランド「ジャイルズ(Giles)」で活躍している。1992年セント・マーチンを卒業後、様々なブランドでキャリアを積み、トム・フォードの下で活動するなどした経験がある。2005年にELLE STYLE AWARDSのベスト・ヤング・デザイナーを受賞。2006年に英国ファッション・アワードでデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞する。
BRIONI
伊ブランド「ブリオーニ」は、デザイナーのアレッサンドロ・デラクアをレディースのクリエイティブディレクターに起用した。メンズラインが注目されがちな現状を打開する方針の様
現在展開する67店舗に加え、今後3年間で10店舗のオープンを目指す。デラクワの起用について、「我々の目標は、レディースラインのビ ジネスを成長させることです。彼は、イタリア人デザイナーという点で我々とマッチしますし、製品や品質の造詣も深い。また、他の主要企業で働いていたこと もあり、世界的なヴィジョンもあります」と代表兼CEOはコメントしている。
アレッサンドロ・デラクア(Alessandro dell'Acqua)は1962年12月21日、イタリアのナポリに生まれる。82年、ナポリの名門美術学校(the Naples Belle Arti's Accademia)でグラフィックを学び、卒業。卒業後はマルゾットグループで働き始める、2009年にブランド「アレッサンドロ・デラクア」を閉鎖したのち、10/11年秋冬シーズンに新ブランド「N°21」の発表で話題を集めたデラクアは、「ラ・ペルラ」、「マーロ」、「ボルボネーゼ」でデザイナー経験を持つ才能あふれるデザイナー
THEORY
2009年3月に「ニナ・リッチ」を退任後、オフを満喫していたデザイナーのオリビエ・ティスケンスによる、「セオリー」のカプセルコレクションを手がけることが決定した。コレクションは、11年春夏シーズンに発表される予定だ。 今後の動向が気になる
ALEXANDER McQEEN
昨年の急な訃報によりファッション業界の灯火の一つを失った我々はこの先 ALEXANDER McQEEN
はどうなるであろう? このブランドのテイストを受け継ぐことのできるデザイナーは存在しないのでは?とかんがえていた所になんとファッション・ブランド「アレキサンダー・マックィーン」の新クリエイティブ・ディレクターに、長きにわたり右腕として故マックィーンを支えてきたサラ・バートンが指名された。グッチ・グループが発表した。
バートンは1996年からマックィーンの元で働き、2000年にウィメンズウェアのヘッドデザイナーに就任。マックイーンの死後、彼が残した未完の10/11年秋冬コレクションを仕上げ今年の3月にパリで発表した。
「モダンで美しく、精巧な服のクリエーションがリー(故マックィーン)のビジョンの核心であり、私は彼が残した"遺産"に忠実でありたいと思います」とバートンは語る。マックイーンのジョナサン・アケロイド(CEOも「長い間リーと共に働いてきたバートンは彼のビジョンを深く理解しており、それによってブランドも本質的価値に忠実でいられるだろう」とコメント。
また、グッチ・グループのロバート・ポレットCEOは「ビジネス面において我々は『アレキサンダー・マックィーン』に力を注ぎ続けている。ブランドは創立者の悲劇的な死の余波からの回復をみせている」と語っているが 個人的には やはりアシスタントだった人はアシスタント、、彼の領域を超えるようなすばらしい所に届く物ができるのかは見物で期待と不安でいっぱいである。
HERMES
デザイナーのジャン・ポール・ゴルチエが「エルメス」のレディース・プレタポルテのアーティスティックディレクターを退任する。10月に発表される11年春夏コレクションが、最後のコレクションとなる。
エルメス側は、「ゴルチエとの7年間のパートナーシップを終了することになりました。彼は、今後自身のブランドに専念することになります。エルメスは、ブランドのクリエイティブ面における彼の素晴らしい貢献に大変感謝しています」と声明を発表。
個人的にはこのブランドとゴルティエの相性がかなり良いと思っていたので 何とも残念な話
後任は、現在「ラコステ」のクリエイティブディレクターを務めるクリストフ・ルメールに決定している。ルメールの手がけるコレクションは、11/12年秋冬コレクションからスタートする予定だ。確かにラコステをフレンチカジュアルとしてよみがえらせたルメールの手腕だがHERMESとなるとどうなるのか見物かもしれません。
TEXT BY KESO