アニー リーボヴィッツ の名前を知らなくとも,この写真を知らない人はほとんどいないだろう。
全裸のジョンレノンが,黒いセーターとジーンズをまとったオノヨーコに、しがみつくように寄り添う写真。
そこには,音楽紙に名を残すスーパースターが心まで裸になって,妻と愛と信頼を捧げる姿が写されている.
1980年12月8日,この撮影を終えた数時間後にジョンは暗殺された。
彼の最後の一日を永遠に留めたこの一枚は、1981年1月に特別追悼号として刊行されたローリングストーンズ誌の
表紙を飾り、伝説の写真として撮影時の感動的な秘話と共に今も語り継がれている。
名だたるセレブリテイーの衝撃的な姿を捉え,センセーショナルを巻き起こすというアニーのもう一つのスタイルを代表する一枚が
妊娠中の大きなお腹を抱えたデミムーアのヌード写真.
今でこそ,この一枚の写真を皮切りに日本も踏まえ世界中で他のセレブリテイ-やスーパーモデルも妊婦姿の写真を発表しているが、
アニーの作品がファッション誌 ヴァニテイー フェアの表紙に選ばれた時には、当時ワイセツか母性への賛美歌,世界中に大論争を巻き起こした.
掲載誌が発売禁止処分になった州も出たぐらいセンセーショナルで人の心に突き刺す作品であるのは言うまでもない..
アニーの輝かしいキャリアは、20歳の若さでスタートしている.
1970年,いきなりローリングストーンズ誌の表紙を飾った.
更に1975年のロックバンド ローリングストーンズのツアードキュメントが、彼女を一躍有名にする.
1983年にはファッション誌ヴァニテイ フェアに移籍、これを機にロック ミュージシャン中心だった被写体が一気に
セレブリテイー全般に拡大、年齢を重ねるに従ってますます柔軟になるという軌跡の完成から生み出す写真を、次々と世に送り続けている。
単にきれいなだけの平凡なポートレートに飽き飽きするセレブリティーにとって豊かなアイデアを持った彼女の写真は
まるで自分の新しい面を引き出してくれる魅力あるメディアだったのだろう。
30年に渡ってアメリカのポピュラー・カルチャーを雑誌を通して表現していた彼女の仕事への情熱は一向に衰えません。
そして,これからも....
(参考資料 映画『アニー・リーボヴィッツ レンズの向こうの人生』)
21世紀。。。。
様々な事が五感にはっきりと感じ取れるぐらい激動に変化している社会。
ふと,何気ない日常でひしひしと感じる瞬間がある。
人間や生きているもの全て地球規模で底から何かがが溢れ出んばかりに。
大きく何かが変わろうとしている事は,少なからずとして生きている物全て,感じ取っているであろう.
只,それは今に始まった訳でもなく,多くの生命が絡まり合い積み重ねて行った結果。
中でも人間にとって現代の生きる事=LIFEには、
まるでとてつもなくハイブリッドなジェットコースターのように急速にアップダウンを繰り返す.
どの世界でも今まさにその生き方が問われているように感じる。
そんな中でも,強くたくましく,生き抜くヒントが混沌とした社会にも少なからず存在する。
一見華やかで人々にイマジネーションを与えひとときでも夢を伝えるファッション、ビューテイ-の世界でも無縁ではない..
すぐに消えて又新しいものを生み出さなければ行けないのがファッションやビューテイーの使命かもしれないが,
突き詰めれば,世界が違えど,一人一人の様々な生き方が共鳴し成り立つものである。
ファッションの粋な情報を届けるのも大切だが,それ以上にそのプロセスを感じてもらいたいと思う..
今尚チャレンジし続けているアニーの生き方=覚悟は少なからずとも何かのヒントであるように感じる...
強く新しく自由に....
21世紀を生きる全ての女性達に希望を送る生き方なのかもしれない...
『A Journey』
近年、ファッションとは別の、長期的な ルイ ヴィトンの普遍的な価値、コアバリューを表現する為の
広告キャンペーンをアニーがうちに秘めた想いを代弁するかのように写真を手掛けている.
ビックブランドならではの贅沢な広告ではあるが,詩的で,どこか懐かしく切なくさせるメッセージを感じ取れる.
そしてまた地球温暖化プロジェクトにも繋がっている.
どこまでも続く人生に,絶え間なく変動が降り掛かる世界。
Self-Discovery のプロセスは,まるで終わりの無い旅であり,一人一人の人生=生き方のように。。
What is Journey?
A Journey is not trip.
It's not a vacation.
It's a process. A discovery.
It's a process of self-discovery.
A journey brings us face to face with ourselves.
A journey shows us not only the world,
but how we fit in it.
Does the person create the journey
or does the journey create the person?
The journey is life itself.
Where will life take you?
Louis Vuitton
http://journeys.louisvuitton.com/
text by H M