Yves Tanguy シュールレアリスム 『２０世紀最大の芸術運動』
２０世紀最大の芸術運動シュールレアリスム。
元来は文学運動として、美術に、社会的、政治的、思考的にと次元にも及した大規模な運動であった。
シュールレアリスムは、作者の過去の体験や思い出からなり、夢や現実の世界にそのルーツを持っている。光と影の強く神秘的なコントラストの世界は、見る物を引きつけ現実と夢を形にしたシュールレアリムスは政治的、社会的にと社会に大きく影響を与え国際的な運動だったと言える証でもある。
シュールレアリスムは日本語に訳すと超現実的と訳され、ありもしない物を思いつく、とりとめの無い空想で夢や幻覚ではなく、現実を超越した非現実という意味に誤解されがちだが、実際は過剰なまでに現実という意味で、我々も経験したこともある、めまい、幻覚、不思議な夢など、現実の中の超現実的な世界を、素直にとらえ、日々の日常で感じたことのあるものを、形にし、キャンパスに描いた作品である。
シュールレアリスムは近代の芸術にも大きく影響し今もなお、真髄を引き継ぎながら新しい技法や手法で形を変えながら、変化を続けている。
Yves Tanguyの描くさっぷう景な風景に描かれた得体の知れない未知なる物体は、抽象的な風景を見ることができる。 抽象的な形の生き物は、時にはガラスの破片のように鋭く、現実的でもあるが非現実的な、光景を具象的に強調して描き出す彼の画風は、別の世界からの生き物、宇宙かのような膨大さや可能性、世界が終幕を迎えてしまったかのような現実の寂しさや切なさは、ファンタジックで実際に存在しているかのようにも感じてしまう。
夢と現実の境目がなくなる様な世界観は気色悪いほど美しく、不気味なほど魅力的な未知な世界、観る者の想像力を刺激する世界が広がっている。夢の中、時空をも越えてしまうかのような、強烈なイメージやアイデアを強く持つシュルレアリストたちの世界観は人々の心に、次世代のアーティストたちに影響を与えたと言える、シュルレアリストYves Tanguyは夢の中や経験をインスピレーションとして形にし、ファンタジーな世界を表現し、強烈なインパクトとメッセージを残した、我々に今もなお語りかけているかのように。。。
Yves Tanguy イブ・タンギー（１９００～１９５５）
フランスのパリで船乗りの家庭に生まれる。幼少時はブルターニュ地方で過す。海軍に志願した後、船員などさまざまな職を経験。ショーウィンドウに飾られていたデ・キリコの作品を見て、絵画に目覚める。
オートマティスムの原理に共感1927 最初の個展を開催。
アンドレ・ブルドンが序文を寄せ「最も純粋なシュルレアリスト」と評されている。
参考 wikipedia ２０世紀の美術
Text by J
