Art

>> Art : Home

  • Posted on
    2008.11.01
  • posted by kenshin.

TERRY RODGERS


乱暴な表現であるが、現在、アメリカ的資本主義の世の中がメルトダウンし始め
今まさに20世紀のシステムが壊れ始めようとしている。
金融、経済危機、あらゆるシステムの崩壊、エネルギーや環境の問題など今我々を取り巻く環境は非常に複雑である。
その20世紀のシステムを一挙に握りしめリーダーシップをとらえていたアメリカという国。
20世紀のアメリカという国の旨味を吸い付くし一番熟れ、ぼとりと地面に落ちる前の果実のような甘く、熟れきった社会を完璧な構図と徹底的な写術的要素を用い誰もが圧倒する大きさ!(約3.5mx4m)のキャンバスにまさに現代のフレスコ画としてこの20世紀型社会の終焉の最後の宴を写し取る画家が存在する。
TERRY RODGERSである
彼は1947年にアメリカ、ニュージャージーで産まれる。
ワシントンDCで育ちAMHERST COLLEGEにてFINEアートを学ぶ
写真家の祖父の影響もありフィルムや写真への関心も大きく具象主義なリアリズムに大きく影響されて行くことになる。
彼が大学を卒業する年は既に芸術界はPOP ARTのプレイグラウンドと化しそこに自分が身を投じる気にもなれず 自分のARTISTとしてのスタイルを探し求め彼は一人で創作活動をして行くこととなります。
80年代、90年代と自分のスタイルを確立させた彼は描き始めます。
アメリカが長い不景気から脱出し、まさに力強く経済に自信を持ち、20世紀を闊歩し、人々は富の前に舞い踊る そんな社会を、アメリカの特権階級の若者のナイトライフの日々繰り広げられ狂宴を覗き感覚なパーティーの客の目線でとてつもない大きいキャンバスの上にたぐいまれな写実性と繊細かつすばらしいクオリティーでTERRY RODGERSは映し出して行きます。
そこに登場する人物は高価な洋服を身にまとい麻薬を楽しみ、破廉恥でいて狂乱、排他的であり表面的なむやみやたらな裕福さを求める人達を20世紀のアメリカの社会のシステムの縮図ととらえ、それをレンダリングするかのごとくその被写体から人間の本質を見極めようとするように見えます。
彼の目に映るアメリカの21世紀の形とどういったものなのでしょうか?
我々は彼の表現するこの絵から何を学び何を得て20世紀の形から脱却しこの新しい世紀の生き方を得る事ができるのでしょうか?





text : keso

top