Raqib Shaw
彼の画にはとてつもない存在感が漲ってくる。
エネルギッシュかつ繊細に、生と死、彼の生きてきた証が、少しずつ地面に根が張りめぐらせるような感覚
RAQIBの出身はインドのカルカッタ出身であり、カシミールで育った。このカシミールは、パキスタンとインドが領有を主張し、カシミール紛争を繰り返し行われてきた。そして現在も領有権争いが行われている。そのような出来事を目の前で受け止め、今まで生きてきて、脳裏に全て焼き付けていた。
そして現在はロンドンに在住している。
彼は３カ所の町を肌で感じ、ヒンズー教、イスラム教、仏教、キリスト教を痛感し、より複雑な宗教体験が作品自体、全面に表現され、体験してきた事がとりわけ影響されているのだろう。
スケールが大きく、インパクトのある絵であり、なおかつ繊細で美しく画かれている。
彼の描く絵には強烈なファーストインプレッションを受ける、強いて言うならば、昔から存在するような、伝統的な感覚も持ちつつ、アジア独特の装飾性や、チベットの仏画などの影響を感じさせる宗教的モチーフ、色彩的にもビビットな色使いであり、彼の作品に登場するのは、美しく塗装された草花、空想的な動物、地獄絵図というか、おぞましいような情景、悪魔のような神、腐敗された装飾用の構造が画かれている。
見るものを皆、魅了する絵なのだと確信する。
そのような感覚は生命に関わり、彼の作品を通して生きる意味や、人間の汚い部分を、美しく表現しているかのような...とても正直に表した絵に思える。
衝撃の嵐であり、とても偉大な画家なのだと、、、。
RAQIB SHOW
1974年カルカッタ生まれ、ロンドン在住
国際的に大きな脚光を浴びるインド出身のアーティスト。２００９年メトロポリタン美術館で個展を開催。
２０１０年には初日本上陸を果たす。
参考資料 wikipedia
TEXT BY NOKU