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  • Posted on
    2009.06.06
  • posted by kenshin.

Hudson Powell




P.J.Harveyの2004年発表のアルバム『Uh Huh Her』の『Shame』のミュージックビデオを見た時にまるで音楽を目で聴いているような感覚になった事を覚えている。
今まではその曲を聞いて歌詞やメロディーは覚えていても明確な映像としては残ってはいなかった。
その時々の感情や思い出は断片的に曲をきいて思いだすのだが、毎回思い浮かべる映像が変わってくるがこのミュージックビデオ見てからは脳裏に煙の中で妖艶に歌う彼女の映像が焼き付いて離れず、曲を聴くたびに映像が音楽と共にはっきりと出てくる。
こんな感覚は初めてで音楽は聴く物でもあり魅せる物でもあるんだと私の中で音楽の聴き方についての考え方が変わるぐらいのものすごいインパクトを受けました。

この映像を手掛けたのがご存知の人も多いかと思いますが、ロンドンを拠点にグラフィック・デザインの幅広い分野で活躍する兄弟、ルークとジョディーのユニット『ハドソン・パウエル』です。
イギリスの西南地方にあるバースという田舎街で写真家の父親と風景画家の母親のあいだに生まれ、家の中にはアートブックがたくさんあった。
そんな環境で育ち、大学を卒業後互いにそれぞれの活動やプロジェクとをしながらに関わりをもって2004年にP.J.Harveyのミュージックビデオを共同でディレクションしてから2005年3月に正式に『ハドソン・パウエル』を立ち上げた。
彼らは日々の生活や会話、音楽、経験、自然の中で鋭く目を光らせ耳を研ぎすませる事でインスピレーションを受け自分たちのアイデアに絶対的な自信を持ち自由にかつ大胆にその活動楽しみながらを広げています。

メッセージを伝える一つの媒体がもう一つの媒体を掛け合わせるという事でこんなにも力強く人々によりダイレクトに影響を与える表現の奥深さに感動しました。
私は、人に何かを伝える、表現するというのはとても簡単な事ではないと日々の生活の中でひしひしと感じています。
一つのミュージックビデオからいろんな物に興味を持ち経験をする事が表現する上でとても大切である事を学びました。
彼らの今後の活動が本当に楽しみです。


ハドソン・パウエル

ロンドンを拠点に、2004年に,兄弟であるジョディーとルークにより結成されコンセプトとメディアという、2つの発展に力を入れるクリエイティブ・スタジオ。これまでにモーション、グラフィックス、プリント、ビデオ、インスターレーション、グラフィック・ユーザー・インタフェイスなどを手掛ける。ただプロジェクトのコンセプトを提供するだけでなくメディアを拡大の道具として用いながら作品をプロデュースする。



TEXT by G.M

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