THE SALON STYLE JOURNAL

THINGS

"コンセプチュアル・カプセルホテル" 

インターネットで"カプセルホテル"と検索すると"女性におすすめ"  "きれい" "おしゃれ" "スタイリッシュ" などのワードが並びます。従来のカプセルホテルは、"格安" "サウナ" "大浴場" "狭い" というイメージが強く個室はなく、大部屋に規則正しくカプセル型のベットが並んでおり、トイレやお風呂は共有。決しておしゃれなイメージはありませんでした。
しかし、ここ数年は海外旅行者からこの日本独自のスタイルに注目が集まっており、わざわざカプセルホテルを選んで宿泊するケースも多いそうです。

そんな中、海外旅行者だけではなく国内からも注目を集めているのが"コンセプチュアル・カプセルホテル"です。

その代表的なものとしては、京都や成田空港にもある『9h nine hours』
出張や旅行、あるいは残業。都市の宿泊に必要な機能「汗を洗い流す」「眠る」「身支度をする」この3つの行為を時間に置き換え、1h(汗を洗い流す)+7h(眠る)+1h(身支度)とし、この最もシンプルな宿泊の概念を基に新しいスタイルを提供しています。モノトーンで統一されたホテル内部も不必要なものがなくシンプルで機能的。
写真:Nacasa & Partners


また、東京・浅草にある『BUNKA HOSTEL TOKYO』は、日本に暮らす私たちの間で暗黙のうちに共有されている、心地よさの感覚 "現代の日本らしさ"を大切にしています。1階スペースが居酒屋になっており日本酒を中心に、日本ならではの季節感や栄養バランスを考えた食事を提供、宿泊スペースのオリジナルのバンクベットは、スチールと合板でできたシンプルなデザインで上下ベットの配置を90度回転し、ゲスト同士の出入りがスムーズに行えるようになっています。


この他にも"泊まれる本屋"がコンセプトの『BOOK AND BED TOKYO』はその名の通り本に囲まれて眠ることができ、京都の『THE PRIME POD KYOTO』は「都市の滞在にメリハリを」「街を愉しむ」「シェアしたくなるスタイル」をコンセプトにしており、高野山にある『Koyasan Guest house Kokuu』は、国内外を問わず世界中から高野山を訪れる旅人のためのゲストハウスなど、、
この他にも今、続々と新しいカプセルホテルがオープンしています。

これらのホテルは、アートディレクションが入りしっかりとブランディングがされており、アメニティ一つをとってもこだわりが見受けられます。従来の眠るためだけのカプセルホテルとは違い、それぞれが他にはないスタイルを提供しており、ホテル自体が旅の目的の一つになってきています。
ここには、高級ホテルのような細やかなサービスはありませんが、ミニマルなスペースだからこそ出来る遊び心のある空間や心遣いがあり、わざわざ足を運びたくなるそんな場所です。
"コンセプチュアル・カプセルホテル"これが新しい宿泊のスタイルです。

※下記を参考にさせていただきました。

9h nine hours https://ninehours.co.jp/

BUNKA HOSTEL TOKYO http://bunkahostel.jp/ja/ 

BOOK AND BED TOKYO http://bookandbedtokyo.com/

THE PRIME POD KYOTO http://theprimepod.jp/kyoto/

Koyasan Guest house Kokuu http://koyasanguesthouse.com/



  • EMI NOBEOKA
  • 2017.4.23