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神話の力
ジョーゼフ・キャンベル ビル•モイヤーズ 飛田茂雄 (訳)
早川ノンフィクション文庫
世界中の民族がもつ独自の神話体系には共通の主題や題材も多く、私たちの社会の見えない基盤となっている。神話はなんのために生まれ、私たちに何を語ろうというのか?
ジョン レノンの暗殺からスター•ウォーズまでを例に現代人の精神の奥底に潜む神話の影響を明らかにし、綿々たる精神の旅の果てに私たちがどのように生きるべきかという問いにもこたえていく神話学の第一人者ジョーゼフ・キャンベルの遺作「神話の力」
神話学者ジョーゼフ・キャンベルとジャーナリストの対談集驚異と感動の名著。
過去にNHK教育テレビでも放映された「神話の力」の書籍版
何千年も前にも人間は存在していたけれど、その精神の構造は現代に至るまでにほとんど何も変わらずにいる。相変わらず人は生を受け死に至る。人を愛するし悩む。だからこそ、何百年も受け継がれてきた神話、伝統の物語にはそれだけ「人間の精神の正しいあり方に合致した」ものがあるのではないかというのです
キャンベル曰く「神話は絵空事ではありません。神話は詩です、隠喩ですよ。神話は究極の真理の一歩手前にあるとよく言われますが、うまい表現だと思います。究極のものは言葉にできない。だから一歩手前なんです。究極は言葉を超えている。イメージを超えている。あの生成の輪の、意識を取り囲む外輪を超えている。神話は精神をその外輪の外へと、知ることはできるがしかし語ることはできない世界へと、放り投げるのです。だから、神話は究極の真理の一歩手前の真理なんです」と語る。
つまり神話とは、「人間には知覚できなく、言葉では表現できない究極の真理」の隠喩という姿勢で書かれたこの本では具体的な神話理論を述べる場面は少ないが、ひたすら古今東西の神話を引き合いにキャンベル氏とモイヤーズ氏が対話を繰り広げ「言葉では表現できない究極の真理」に取り囲まれ心理への理解といざなう 一生かけて付き合える1冊
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