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Saul Leiter
「人生で大切なことは、何を手に入れるかじゃない。何を捨てるかということだ。。」
「幸福は人生の要じゃない、それ以外のすべてが人生なんだ。」と語り
あえて、名声から距離を置き、生涯を淡々と生きた芸術家。
写真業界やコアな写真コレクターからすれば、ソールライターの存在は説明無用だが、 最近、欧米を皮切りに自伝のドキュメンタリー映画の配給により各マスメデイアが幅広くクローズアップし日本でも既に上映がされている。 それを期にファッション業界や写真業界だけでなくとも、一般的にも世界中にソールライターの名は瞬く間に広がったのは記憶に新しい。 個人的には 以前から写真集で彼のことを知り、それ以上にその生き様に共感してたのはあるのだが、 妙な違和感を感じたのは、その切り口ではなく、なぜこのタイミングにソールライターの存在を世に広げたのか? 何よりも本人の意思よりもメデイアがその生き方にクローズアップした点が非常に興味深いと感じた。 その流れは、より複雑な情報の過多により混沌とした世界情勢の変化に対して 美談や美学に干しているからなのか?なんてことを察知してしまうのはなぜだろうか? 少なからずとも すでに日本における生活の見直しは、ある一部の人々が紆余曲折の状況に気づき動き始め、多くのスモールコミニテイーが少しながらアンダーグラウンドで見受けられる。
激動の時代の中ソールライターの生き方は 多様化するライフスタイルをセレクトする 一つの生き方のヒントにはなるのではないだろうか。 第一線で活躍し変革する時代を察知してか絶頂期に一線から姿を消し、その後何十年の月日が流れ 自分の意思でなく80歳でまた脚光をあびることになっても、 その自分自身に正直に向き合う姿勢は変わらずに、否定も肯定もすべて受け入れて、本当に大切なものを見つめた生き様は 純粋無垢でよりパーソナル 昨今では 紛れもなく希少稀な存在であったことは確かだ。 今だからこそ 多くの人々に作品を通して、心に焼きつくだろう。
Saul leiter <プロフィール> 1923年にアメリカのピッツバーグに生まれる。1946年に画家を志し、神学校を中退してニューヨークへ。アメリカの写真家 Eugene Smith (ユージン・スミス) らと知り合い、1948年からカラー写真も撮り始め、1953年にはニューヨーク近代美術館の新進作家展「Always the Young Stranger」に選ばれている。Harper's BAZAAR (ハーパーズ バザー) や VOGUE (ヴォーグ) などのファッション誌で活躍した後、1980年代に一線から退く。2006年にドイツ・シュタイデル社から、封印されていた個人的なストリート写真などをまとめた写真集「Early Color」を刊行。2008年にパリのアンリ・カルティエ=ブレッソン財団で初の個展が開催されたほか、欧米各地でも展覧会が開かれる。その色彩センス、反射、透明性、複雑なフレーミング、ミラーリング効果など、都市風景をユニークに映し出すスタイルで熱狂的なファンを多く持つ。2013年に89歳で亡くなる。
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