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リバーズ•エッジ 岡崎京子
「リバーズ・エッジ」は、岡崎京子の最高傑作と言うだけでなく、現代の日本のコミックが到達した頂点の一つである事を信じたい
物語のあらすじは都会の汚れた川の河口近くにある高校が物語りの舞台。セイタカアワダチソウが茂るその河原で、いじめられっこの山田は、腐りゆく死体を発見する。「自分が生きてるのか死んでるのかいつもわからないでいるけど「この死体をみると勇気が出るんだ」。それぞれに重い状況を抱えた高校生たちがからみ合いながら物語は進行し、惨劇は「風船がぱちんとはじける様におこる」
世界が終わってしまうといった 世紀末の終末感よりも、むしろ「世界が終わらないこと」の方が怖い。終わらない、この日常をジタバタ生きていく事の方が恐ろしい と作品発表当時、雑誌「クリーク」のインタビューで作者の岡崎がこたえている様に
この作品に見える、安定感の無さや実感の希薄さなどが90年代の文学的な文脈で求めた感性の傑作性ではなく、私には少なくても多感な時期に到底自分の持っている言葉では言い表せない様な感覚が共感する気がしたし、当時リアリティの獲得ができず変容する世界で生きていく私と折り合いのつかなくなった自己の世界のなかでの無限地獄的解釈を突きつけられた作品であった。
- 2015.1.26
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