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今年のMET GALAに疑問視 Vivian Westwood の直接行動(これこそパンクなアティチュード)
先日、5/6にNYで MET GALAが行われた、これは米ニューヨークのメトロポリタン美術館(The Met)で「コスチューム・インスティチュート・ガラ(Costume Institute gala)」として毎年行われている 世界最高の美術館であるメトロポリタン美術館(The Met)でのファッションイベントで、主にVOGUE USAが企画を出す感じになっている。
今年の同ガラは、9日から始まる「パンク・カオス・トゥ・クチュール(Punk: Chaos to Couture)」展を記念。レッドカーペットには艶やかなドレス姿のセレブたちが続々と登場し、カメラのフラッシュを浴びていた。
毎年繰り広げられる華やかな催し物の風景だった、ただ一点のハプニングを除けば、、、
そのハプニングはvogue誌がライブストリーム中に起こった出来事だった、レッドカーペットを歩いてくるパンク風にドレスアップしたセレブリティーや着飾ったモデルにホスト役のビリー ノリッジがお仕着せの質問を投げかけているいつもの光景でパンクムーブメントの立役者であるデザイナー ヴィヴィアン•ウエストウッドに本日着ているドレスについて質問をした際に起こった
彼女は安全ピンでドレスに取り付けたラミネート加工した男の写真を見せて語りだした。「私がパンクムーブメントを作り出した時、正義をもってもっとよりよい世界にしようと思ったからなんだ」と説明し始めた矢先に画面はカットオフされ違う画面に切り替えられる事となった。
何を隠そうヴィヴィアン ウエストウッドがドレスにつけていた写真はブラッドリー・マニングという男のものであった。
まず写真の男、ブラッドリー・マニングが何者か説明しなければならない
ブラッドリー・マニングは、「コラテラル・マーダー」の情報提供をジュリアン・アサンジ率いる告発サイトのウィキリークスに大量リークし、イラク戦争の現状を見つめなおすきっかけとなった事件を引き起こした米軍情報分析官で機密情報漏洩の罪で2010年5月に逮捕され、現在も米軍基地に拘束されている男の名である
ちなみにコラテラル・マーダーとは、イラク戦争に関する米兵の映像でこの映像には、米兵士が、罪のないロイター記者を銃で虐殺するシーンや何も罪のないイラクの人々が米兵に嬲り殺しにされていく映像の事でアメリカ側は絶対に世に出したくない機密映像だったのは言うまでもない
ブラッドリー・マニングは身長は160cmにも満たない小柄な体躯、オクラホマの厳格なキリスト教区で生まれ、思春期になると、自分がゲイであることを自覚していくことになる
14歳で、アメリカからイギリスのウェールズに移住、学校では、そのアメリカ訛りの英語と個性的な性格や身長の低さが原因で、いじめに遭っていた。
自分が男性を愛することも含めて、自分を表現できずに孤独になっていったマニングを支え続けたのが、インターネットの世界。
ウェールズでの生活の後、彼はオクラホマに戻り、IT企業に就職するのですが父親に、自分がゲイであることが知られ、家を追い出され、職を転々としゲイという事を隠し米軍に志願することとなる。
米軍では情報分析能力を発揮し情報分析官としての特殊訓練を経て、イラクに着任することになるのだが、職務上で知った自国の軍隊の間違った行動の事実を知り、愛国心と正義感が強い彼はこの世の中が良い方向に変わってほしいと願い、例の「コラテラル・マーダー」の情報提供をウィキリークスにしたのです。
ヴィヴィアン ウエストウッドは真のパンクの精神は着飾ったモデルや上流階級の衣装や社交の場に使われるものではなく「現状への無関心」や「中流階級や労働者階級の標準的な不満」といったものをベースとして反軍国主義、反資本主義、反人種差別、反性差別、反民族主義、反ホモフォビア、環境保全主義などもっとより良い社会を目指そうとした哲学的ムーブメント、政治的ムーブメント、芸術的ムーブメントの現れとしての運動やイデオロギーであるという事を自分がファッション面で参加体現した事を含め、ただのお仕着せの上流階級のお手慰みに仕立てられていた今回の「パンク・カオス・トゥ・クチュール(Punk: Chaos to Couture)」展に真のパンクの精神を伝えようと自分の身の安全を投げ出してまで勇気のある行動に出たブラッドリー・マニングの写真を掲げ参加したのだとおもう。
結局はヴィヴィアンは発言の途中で打ち切られるという目にあったが、ヴィヴィアンの行動は本当はパンクとはなんなのかという事は誰の目にも明らかだと言う証明がされたのではないだろうか?
個人的にもパンクとは蝶ネクタイやドレスが似合う場所とは絶対に相容れないイデオロギーを持ったものだと思う。
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