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I feel Coke 1988年 ナイトライフ編
1985年のプラザ合意から端を発し、1986年末からおよそ51ヶ月の間、日本で起こった空前の資産価値と好景気、それに引っ張られるような社会現象は1988年には庶民の生活の至る所に恩恵をもたらせた。
いわゆるバブル景気と言われたやつだ。
当時、広告業界の広告投資費はうなぎ上りに上り、クリエイターは潤沢な資金を背景に質の高いコマーシャルメッセージを作り出していた
その最高傑作ともいえる伝説のコマーシャルといえば日本コカコーラ社の1987年から始まったI feel Cokeのキャンペーンの1988年の「ナイトライフ編」なのではないかと個人的に強く思う
わたせせいぞうや鈴木英人の絵から抜け出て来た様なさわやかで清潔感のあるモデルの完璧さやネオン管の色味がリフレクションする構図、ゆれる髪、キャストは当時、「メンズクラブ」のモデルだったケン•ブレニスと売れっ子モデルだった松本孝美
撮影はオールスタジオセット
特にセットは素晴らしく、黒澤組のスタッフがスタジオにディスコと夜の町を作り、車も2車線走らせて実際、チョっことしか見えないシーンだが奥行きや空気感を醸し出している
そのセットをロングレンズで被写界深度が浅く背景のまろやかなボケの絵柄
ちなみにこの絵柄は後の資生堂のTSUBAKIのCMのもとネタとなっている
当時、まだまだ西欧文化のあこがれが強くハイセンスなCMは起用するモデルも外人や舞台が外国という絵作りが多かった中、日本人と日本を綺麗に切り取ったエポックメーキング的作品、小津安二郎的な綺麗さやグラフィック感を感じます
こんなキラキラした頃の日本にもどらないかなあと切に願ってしまいます。
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