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Boogie
ドラッグ、ギャング、裏社会、日陰者達を独特な親密な距離で写真を撮り下ろしていくセルビアのベオグラード出身のBOOGIE。
90年代に彼の住んでいた街の市民の不安や暴力を題材に写真を撮り始め、グリーンカードをくじで得た後、すぐにアメリカに渡りブルックリンに住居を構えたのは13年前の事、その当時、私はよくブルックリンの道で首にガムテープでぐるぐる巻きにしたカメラ(高級品だと被写体に悟られない様にする為だと彼は言ってたっけ)をぶら下げた、彼を見かけ、いつしか顔見知り、言葉を交わす仲になったものである、当時彼は独学で写真を学んだにも関わらず、ストリートフォトグラファーとして高い評価を得ていた。
僕の友人は彼とブルックリンのブシュウッィク地区のゲットーでギャング達の写真を撮りに行っていたが、不思議な事に彼のトークや距離感は固いとざされた彼らの心をほどき、有りのままの姿を写真に収めていたと語っていた。
そこは今でこそイーストウィリアムズバーグやブッシュバーグなどと呼ばれるほど発展してきている地区だが、当時、ものすごく危ない地区でギャングの抗争など日常茶飯事、誰かが死んでもニュースにもならない地区であった場所に彼は居を構えており、自分の身の回りの人々を撮り下ろしていた。
彼が撮る景色や人々はあまり表に出ない日陰者達が多く、その人生の片鱗が見える様なものが多く、社会の裏側や影を切り取っている。 彼が撮り下ろす東京などはびっくりするぐらいブギー色だ。
- 2014.1.30
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